この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
縛られたい
第4章 優子さんの願い〜まりあ
「優斗がさ、お母さんと会うの、
怖いから嫌だって言うんだよね」

「そりゃ、そうですよ。
阿部さんだって、
奥様と向き合うの、怖くて避けてきてたんでしょ?
死と向き合うようなものだもの。
優斗くん、物心ついた時に少しだけ、
お母様との蜜月があったかもしれないけど、
その後は死ぬ程苦しくなる処を見てたんでしょ?
或いはそれを見せないように我慢してるお母様。
今は…もう、死期が近いことを、
みんなが認識してる。
そんな時に多感な男の子が普通にしてくれてるのだけでも、
凄いことなんじゃないですか?
阿部さん、5年生の時、
何してました?」


「うっ…」


「でも…もしもお手伝い出来るなら、
私、ご一緒しますよ?
ほら、優斗くんが辛いって言うなら、
一緒にお庭に居てあげれるし。
あそこのホスピス、
母も入ってたから、
いくらでも…」


「あ、ありがとう…」と言いながら、
阿部さんは涙ぐんで…
クシャクシャのハンカチを取り出した。


「ほら!
アイロン掛けますよ?」と笑うと、
阿部さんもつられるように笑ってくれた。



その日はいくつかの図面の修正を阿部さんが入れて、
翌日の午前中に最終確認をしてから納品した。





そして、その翌日、
優斗くんが早帰りの水曜日の午後、
3人でホスピスに行ってみることにした。
/187ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ