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彼女に抱かれたい
第6章 長い夜
…………………………
彼はなんて優しくて、純粋で、思いやりがあって、可愛くて、そして男らしいのだろう。

私は妊娠の可能性がないのをいいことに、彼にはその事を伝えないまま犯すように組み敷いて膣内射精を強要し、快楽に悶える彼を視姦して悦に浸っていたというのに…。

彼は必死に理性と闘い、本能に抗えなかった自分を責めている。
私が膣内射精を強要したのにも関わらず…。
それでいてなお、私の身を案じて自分を責め、涙を流している。
なんて純粋で綺麗な心を持った少年なのだろう。

私はそんな彼の初めてを犯すように奪い取った。
真っ白な彼の性の部分に、私のどす黒い淫欲が墨汁のように染みを作っている気がして、張り裂けそうな程に心が痛むと同時に、彼が私に染まっていくような征服感が湧き起こって背筋が震えた。

…サトシくん。あなたは何も悪くない。
悪いのは私なの。
狡猾で淫乱で意地悪で我儘で…噴火しそうな自分の欲望をあなたにぶつけて、こんなにも自分勝手なセックスをしてしまったというのに、彼は私を責めない。
私を責めるどころか、逆に私の身を案じて自分を責めるだなんて…。

あなたとのセックスは私も全てが初体験。
こんな私、今まで知らなかった。
狂おしい程にあなたが愛しい。

愛しさ、切なさ、背徳感、罪悪感、征服欲、淫欲。
あらゆる感情が入り乱れて私の頬から涙が溢れ、彼の肩口に滴った。

…本当の事を全て話そう。
そして、もしも彼がまだ私と一緒でありたいと望んでくれるのなら…今度は、心も身体も溶け合うように甘く優しく繋がりたい…。
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