この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
真夏の夜の夢
第4章 第三夜

磯良は両親から
女はおしとやかにしておきなさいと命じられていたから
婚姻後一年経っても
夜枕の夫婦の営みで喘ぐこともせず
正太郎に抱かれても
手拭いを口に当て
食い縛り自ら進んで腰を振ることもなく
ただひたすらになすがままの営みを繰り返した。

これでは男としては次第に磯良から心が離れてゆき
やがて家を抜け出して馴染みの花街のお袖と駆け落ちしてしまった。

自分よりも他の女を選んだのだと磯良は落ち込み、
やがて体を壊して寝込んでしまった。

正太郎の親は申し訳ないと手厚く看護したが
甲斐なく磯良は痩せ細って遂には息を引き取った。

そうとは知らず正太郎とお袖は
遠く離れた地で幸せな日々を送っていた。

お袖との夜の営みは至福のひとときであった。
あ・うんの呼吸で
即座に正太郎のハメたい体位に移行するお袖。
遊女として夜の相手はお手のものであっただけに
夜毎、正太郎のチンポを蕩けさせてくれた。
四十八手もそつなくこなすお袖であった…


しかし、そんな幸せも長くは続かなかった。

お袖が家の中に誰かが居ると言い出したのだ。

ある日、夕げの支度をしていたお袖が
急に包丁を振り回し始めた。

「お袖!どうしたのじゃ!」

包丁を取り上げようにも
包丁を正太郎に向かって振り下ろすものだから
近づくこともままならない。

やがて、お袖が
「こうか?こうすることがお前の望みか?」と口走ると
包丁の刃を己の首に当て、力強く引き抜いた。

こぼれ刃の古い包丁であったが、
その刃はお袖の首をものの見事に切り裂いた。

流れ出た血は瞬く間に
白い割烹着を真っ赤に染めた。
まるで磯良との初夜で
白無垢を紅く染めたことを思い出させた。


正太郎は近くの菩提寺にお袖を懇ろに弔った。
ある日のこと「毎日ご苦労さまでございます」と
墓で度々出会う女中に声をかけられた。

これも何かの縁と、
正太郎は女中を誘い
木陰でしばし歓談してみた。
/56ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ