この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
調教物語~ある男の性癖~
第5章 M嬢 加菜恵
SMクラブ「江戸乱世」…
このように書いて「エトランゼ」と読むらしい。
伊東加菜恵は、このネオンサインを見上げる度に
『ヤンキーの暴走族かよ』と笑ってしまう。
店の入り口の横に細い路地がある。
加菜恵はその路地に入って
店の裏口である『従業員出入り口』から
人目がないのを確認して、素早く中に入った。
「おや?エミリーさん、今夜は早いですねえ」
用心棒を兼務する雑用係の邦夫さんが
タイムカードを打つ加菜恵を見つけて
気安く声をかけてきた。
「ひとりでも多くのお客さんに可愛がってもらわなきゃ、財布が干上がっちゃうから」
「そうかあ、そうかい…
じゃあ、今夜も気合いをいれて頑張りな」
そう言いながら、
邦夫さんはすれ違い様に加菜恵の胸を揉んだ。
「こういう役得がなきゃ
こんな仕事はやってらんねえよ」
邦夫さんは小言を言いながら
おしぼりの入ったコンテナーバケツを
よいしょっ、と担ぐと店舗側に入っていった。
『いつもいつも勝手に触りやがって!』
加菜恵は邦夫さんの後ろ姿に向かって
ペッと唾を吐いた。
加菜恵は更衣室に入ると
衣服を脱ぎ捨てて全裸になった。
更衣室の脇に置いてある姿見に体を映す。
加菜恵の体にはあちらこちらにアザが出来ていた。