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満員電車
第2章 出会い
ある時、パート先の店長から連絡があり「パートさんが入院したのでしばらく30分早く来て欲しい」と頼まれたのでしばらくの間、早目に家を出て電車へ。

思ってた以上に人が多く久々の満員電車。
身体は知らない人たちに挟まれ身動きが取れない状況になりました。

私はすぐ降りるので入口付近で吊り革に掴まり、揺られながら立って居るとお尻の辺りに生暖かい感触が……咄嗟に「痴漢?」と思いましたが特に手が動く訳でもないので誰かの足が当たってるだけだと思いました。

電車が動き出し外の景色が流れ始めると次第に微動だにしなかった手がモゾモゾと動き出したのです。

私は思わず「やめてください!」と言葉にして言う事が出来ずされるがままの状態になってしまいました。
二駅で降りるし少し我慢するだけだと……安易に思ってしまったのです。

案の定、二駅目のパート先の駅で降りると何事もなかったかのように日常に戻りました。

翌日、また同じ時間の電車に乗り身動きが取れない状況でした。
今回は出入口付近の端っこへ。
壁を後ろにして無防備なお尻を隠すように立つことにしました。
「これで触られないだろう……」と勝手に安心してました。
電車が動き出し始めました。
今日は無事に触られることもなくホッとしてた矢先に知らない人の手が何処からか前の方へ伸びて来ました。
私は自分の手で前を隠すようにガードしました。
それでも隙間からモゾモゾと敏感な部分を探すようにガードを無視して動いて来たのです。
私は必死に逃れようと後ろへ後退りましたが、後ろは壁。
その手は私を押さえつけるように動き出したのです。
すぐに降りるしほんの少し我慢するだけ。

初めはそんな軽い気持ちだったのに、まさかこんなことになるなんて……。

〜出会い〜
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