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甘い蜜は今日もどこかで
第6章 【キミの隣に居たい】





ちょっと待った!ヘアメイクさん居る!
いや、カメラ回ってない!
本番前の不意打ち!
舌入れてくるなー!!




「ちょっとダイちゃん、不意打ちはやめてよ、メイクまだなのに」




「ごめん、我慢出来なかった」って可愛く言って許されると思うな。
笑顔で対応するのは慣れてるけど、最終日だからって規制線ユルユルだな。




「照れるからやめて、怒るよ、ダイちゃん」




「ごめんって〜本番前にスイッチ入っちゃった」




ヘアメイクさんの方が真っ赤になりながらこちらも謝って再開してもらう。
もうすでに始まってる恋人モードに気を抜けないな。
ジロウ見てなくて良かった。
発狂するぞ。
んふふ、それも可愛いかもだけど。




ジロウの気持ちを知れた今は私、最強なのよ。
そんなことくらいで動揺するようなアマチュアじゃないの。
悪いけど、求められた以上に仕事させてもらうわよ。




スタジオ入りした私を吉原さんとジロウも見惚れてる。




ほぼ下着じゃんってほどのキャメルカラーのチューブトップ、美脚が際立つデニムのショートパンツコーデ。
デコルテを見せつつ薄めのショールを羽織ってる。




DAiKIさんと一緒に並んでスタッフさんとカット割りの打ち合わせ。
カメラテストもしながら詰めていく。
わかっていたけどいざ本番となると、かなり接近戦なショットばかりだ。
実際にさっきの不意打ちより濃いめのキスも「カット」が掛かるまでしなきゃならないし。
寸止めで何パターンも撮り続ける。
終始キスだらけの撮影なのだ。




スタジオの中央にはソファーだけがあって2人で向かい合う。
光の加減で私だけをボカシてキス。
髪を片側に寄せて首筋にキスしてDAiKIさんだけを撮る。
私は後ろ姿のまま。
その逆バージョンもあって、私はDAiKIさんの耳を甘噛みして口元だけを映すパターン。




終始笑い合っててくっついてて、撮影は順調に進んでいく。




DAiKIさんを押し倒して鎖骨あたりから舌を這わせるショットも。
受け身なDAiKIさんもちょっと新鮮。
私の背後から撮るからキス顔がよりアップに撮られる。
高い鼻筋に顔が隠れるくらいキスしなきゃ私が映ってしまう。









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