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呪われた王宮~宿命を負う聖少女の物語
第31章 過ぎ越しの日(呪われた王宮)
いや、それどころか年を経る毎に益々想いは強くなっていくのである。
ディオンの髪は元の艶やかな黒髪に戻り、逞しい青年殿下としてルナ女王を補佐した。

ルナ女王も女性としての魅力を更に増し、身体つきも五年前に比べると遥かに豊満で魅惑的であった。
五年前に植え付けられたアズートによる呪いも解けているのだろうか。
ディオン殿下はルナ女王のくびれた腰に手を廻すと、小声で囁いた。

「イヤ・・だ・・・」
王女は笑って殿下の肩を軽く叩いた。

仲むつまじい二人を女官達も笑みを浮かべて見ている。
だが、彼女達は何時も不思議に思う事があった。
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