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呪われた王宮~宿命を負う聖少女の物語
第39章 ルナの魔力(アズート)
「こ、このまま去って・・・・」
ルナの言葉が弱々しく途切れていく。

金色の瞳が暗く沈んでいく。
男の表情が徐々に戻っていった。

虚ろだった瞳が大きく見開き、血走った目が薄闇に浮かぶ。
黄色く薄汚れた歯をむき出しにし、口を歪ませて笑い出した。

「へへへへへ・・・」
「き、きかない・・・・」

ルナの誤算だった。
妖術で男を操り、逃げようと思ったのに。
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