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呪われた王宮~宿命を負う聖少女の物語
第64章 匂い(アズート)
『お前は淫乱な女だ・・・』

男の言葉を憎んでいたではないか。
決して認めてはいけない筈である。

それなのに。
男は後ろから抱きながら、自分の身体にそっと指を滑らしていくのだった。

思い出すだけで身体中に悪寒が走る。
それなのに。

マチルダは目覚めた自分の身体を見た。
夢ではない現実の身体を。

身体中が汗でグッショリ濡れていた。
そして一番熱い部分も。
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