この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
花の香りに酔う如く
第3章 モッコウバラのキス①〜沙羅
翌朝、目が覚めてカーテンを開けると、
フワフワと淡い黄色の花が見えた。


着替えて裏の庭に出てみると、
黄色いモッコウバラがたくさん咲いていた。

淡くて甘い香りがして、
幸せな気持ちになる。


少しだけ切って、
お部屋に飾ろうかなと思って、
玄関に戻ると、
朝のお勤めが終わったお兄様がちょうど本堂から戻ってきた。


「沙羅ちゃん、おはよう。
どうしたの?」と言われて、

「裏のお庭のお花、
ちょっとだけ切っても良いですか?」と言うと、
草履を履いて一緒に外に出て来てくれる。


「ああ。
この花、毎年咲いてるね。
白いのと、黄色いの」

「モッコウバラですよね?
棘がない、小さい薔薇。
香りが大好き」

「ホントだ。
香りがするのも知らなかった。
なんか、沙羅ちゃんみたいだね?
小さくて可愛いし、
ほのかに甘い香りがする」と言うと、
少し高い枝から切ってくれる。


「低い処のは、いつでも沙羅ちゃん、自分で好きな時に切れるでしょう?」と笑う。


そっと私の髪にひと枝、挿してくれて、

「ほら。
凄く可愛いよ」と言うお兄様の頬に、
私は背伸びをしてそっとキスをした。



「あのね?
昨日の答え。
沙羅、律お兄様のこと、大好きです。
最初、沙羅のこと、嫌いなのかと思ってたの。
お兄様、優しいから、大好き」と言って、
もう片方の頬にキスをすると、
なんだか恥ずかしくて紅くなってしまう。


「あ。
早く花瓶に生けてあげないと。
ダイニングテーブルと、沙羅の部屋に飾ろうかな?」と言うと、

「そうだね?
お水につけてあげないとね?」と、
お兄様は優しく微笑んでくれた。

/235ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ