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花の香りに酔う如く
第7章 金木犀の香りほどの不安①〜沙羅
「じゃあ、律さん、
沙羅と結婚してくれる?」

「えっ?」

「好きって、そういう意味じゃないの?」

「結婚、出来るのかな?」

「どうして?」

「沙羅ちゃん、まだ若くて、
これから素敵なヒトと出会って恋愛するかもしれないよ。
沙羅ちゃんの家、カトリックでしょ?
僕は禅寺の跡継ぎだし」

「今時、日本で、
宗教の違いで結婚出来ないなんてこと、
あるのかな?
仏教徒に改宗すれば良いかな?
でも、カトリックも仏教徒も、
本質は変わらないんじゃない?
良きヒトで居ることとか、
家族や隣人を愛して大切にするとか。
それに、私の家、お兄ちゃん、居るから、
私、お嫁に出ても平気じゃないかな?
お兄ちゃん、律さんと同級生だったよね?
訊いてみる?」

「本当に僕で良いの?
多分、もっと良いヒトが居るよ?」

「逆に、
本当に私で良いの?
私なんて…」


途中まで言いかけた処で、
律さんは私の唇を塞ぐようにキスをした。


軽くて優しいキスをして、
髪を撫でてくれる。


「僕にとって、
沙羅ちゃんは最高で最愛のヒトだよ?」


「もっとキスして?」と言うと、
もう一度、ゆっくりと唇を重ねて、
舌を中に滑り込ませる。


舌を絡めながら、
口の中のあちこちを舌先で探るようにされる。

上の壁みたいな処や歯茎までなぞられると、
背中がゾクゾクしてしまって、
律さんの首にしがみつくようにして、
私も同じように律さんの口の中を舌で探る。


唾液が唇の端から垂れてしまって、
それを舌先で掬いながらもっとキスをする。



これがオトナのキスで、
ベロチューってヤツ?

と思うと、
お腹の奥の方や両脚の間の辺りが熱くなって震える気がしてしまう。



苦しくなって少し離れると、
唇の間にツーッと銀色の細い糸が2人を繋ぐように掛かる。


目をそっと開けると、
熱い眼差しで私の顔を見つめる律さんと目が合う。


恥ずかしくて律さんの胸に顔を埋める。


心臓がすごい勢いで波打っていて、
それが自分の心臓なのか、
律さんのなのかもよく判らなくなる。


少し空いた襖の向こうから、
金木犀の香りがフワリと漂ってくる感じがして、
我に返った。
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