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第1章 プロローグ

「お父さま？…」


「背が低くて、
声も顔も可愛くて、
ニコニコしてて、
胸がデカい。
これ、オヤジのどストライクだから。
死んだ母さんもそんなだったし」


「お母さま…も？」


「すんごい前だから、
あんま、覚えてないけど。
ばあちゃんに育てて貰ったようなもんだし、
オヤジ、仕事ばっかだったし…」


私は少し涙ぐんでしまう。


「ほら、そういう優しいトコもタイプだから、
危ないんだよ？
俺が誰よりも先にアンジェラさんと会ったんだからね？」

と言って頬にキスをする。


「アンジェラさんって…。
キャラ名じゃない？
じゃあ、私もキャラ名で呼ぶ？」と言うと、

「ダメ。
名前で呼んで？
俺も名前で呼ぶよ？」と見つめる。


私はそっと目を閉じた。