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密会
第11章 🌹March🌹(終章)-2



「お前は...こういった玩具が好きだっただろう?特別に持ってきてやった。特に四肢を拘束されるのが好きだった筈だ。」


そう言うと、彼はベッドの上にショッキングピンクの卑猥な形の玩具達や拘束具を並べ、その中から、内側に黒い羊毛が着いた黒い手足枷を指でツンツンと突いた。


「ち...違「違う?私の部屋にお前を初めて招き入れた際も拘束器具は使っただろう。お前はいやらしく身体をくねらせて善がっていた。私はよく覚えている。」


日比谷教頭は美月の言葉を遮り、少し鼻にかかった、潤いのある低い声で語りかける。
美月が大好きな声だ。この甘い声に彼女が弱い事も彼は全て把握済みだった。


「私に全てを委ねてくれないか?いいだろう美月。」


彼はそう言いながら、美月の耳を舌先で丁寧にしゃぶっていく。時折り、軽く息を吹きかけるのも忘れずに。


騙されちゃ駄目だ。
絶対に何か裏がある。
断らなくちゃ。


「ンッ…。アッ....んっ...」


そう頭では分かっている筈なのに、性感帯の1つである美月の耳を、愛おしい彼の声と舌に攻め立てられる。
何度も「美月」と今日一番とも言える程、優しい声色で呼びかけられ、彼女の心は大きくぐらついた。


やっと...やっと優しく抱いてもらえるかもしれない。


そんな淡い希望を抱きながら、美月はついに首を縦に振ると、彼の指示通りに仰向けに横たわり、手枷と足枷を付けられる。その上、十字型の枷で固定されれば、完全に動きを制御されてしまったのだった。



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