この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
ターゲットはシニア
第6章 その5
その5
まだ陽が昇らないうちに、サヤちゃんと香織さんは救急車で私と同じ、この病院に担ぎ込まれてきた。
朝には警察から男三人の身柄を拘束したと連絡があった。寛治については事実通りのことを話した。
午後になってバッグと衣類が戻ってきたから、スマホで洋子さんに連絡を入れると一時間後には信夫さん、ショウちゃんを連れて見舞いに来てくれた。
「メール見たときは心臓が止まるかと思ったわよ。ホント大変だったわねえ。でも、真知子さんも逮捕されるのかしら?」と洋子さん、信夫さんに顔を向けて聞いた。
「うーん。初犯やし、もっと大きな犯罪の被害者やから、今回は説教されて終わりってことになるんとちゃうかな」
「そう。ならいいけど。で、真知子さん。これからどうするの?続ける?」
「もうやめときよ」とショウちゃん。
「今回助かったのはたまたまだって思わなきゃ」
「そうだなあ。あのサイトは怖い目にあうリスクが小さいって噂だったんやけど、それがこんなことになるのなら、やっぱり安全に商売は出来ないってことかなあ」
信夫さんはサイトを紹介した手前、ショックの度合いが強いみたい。
「みなさん、心配してくださってありがとうございます。せっかくいろいろ教えてくださったけれど、私はもう続けられないと思うんです。ちょっと自信とかあったんですけど、今はもう何もかも無理かなあって感じ」
「わかった。カタギの仕事を探しましょ。あたしも一緒に探してあげるから、安心して身体を休ませるのよ」
みんなの顔を見てるうちに眠ってしまった。夕食が運ばれてきて、看護師から起こされたときにはもう三人はいなかった。
信夫さんの思った通り、私の犯罪は罪に問われることはなかった。次に同じことをした時は覚悟してくださいね、とお説教をされたあと、解放されたの。
少しばかり貯まったお金を大事に少使いながら仕事を探して、ようやくクリーニング店の受付の仕事にありついた。時給は最低賃金だけれど週に五日働けるから、これでなんとか暮らしていける、とひと安心したわ。
まだ陽が昇らないうちに、サヤちゃんと香織さんは救急車で私と同じ、この病院に担ぎ込まれてきた。
朝には警察から男三人の身柄を拘束したと連絡があった。寛治については事実通りのことを話した。
午後になってバッグと衣類が戻ってきたから、スマホで洋子さんに連絡を入れると一時間後には信夫さん、ショウちゃんを連れて見舞いに来てくれた。
「メール見たときは心臓が止まるかと思ったわよ。ホント大変だったわねえ。でも、真知子さんも逮捕されるのかしら?」と洋子さん、信夫さんに顔を向けて聞いた。
「うーん。初犯やし、もっと大きな犯罪の被害者やから、今回は説教されて終わりってことになるんとちゃうかな」
「そう。ならいいけど。で、真知子さん。これからどうするの?続ける?」
「もうやめときよ」とショウちゃん。
「今回助かったのはたまたまだって思わなきゃ」
「そうだなあ。あのサイトは怖い目にあうリスクが小さいって噂だったんやけど、それがこんなことになるのなら、やっぱり安全に商売は出来ないってことかなあ」
信夫さんはサイトを紹介した手前、ショックの度合いが強いみたい。
「みなさん、心配してくださってありがとうございます。せっかくいろいろ教えてくださったけれど、私はもう続けられないと思うんです。ちょっと自信とかあったんですけど、今はもう何もかも無理かなあって感じ」
「わかった。カタギの仕事を探しましょ。あたしも一緒に探してあげるから、安心して身体を休ませるのよ」
みんなの顔を見てるうちに眠ってしまった。夕食が運ばれてきて、看護師から起こされたときにはもう三人はいなかった。
信夫さんの思った通り、私の犯罪は罪に問われることはなかった。次に同じことをした時は覚悟してくださいね、とお説教をされたあと、解放されたの。
少しばかり貯まったお金を大事に少使いながら仕事を探して、ようやくクリーニング店の受付の仕事にありついた。時給は最低賃金だけれど週に五日働けるから、これでなんとか暮らしていける、とひと安心したわ。