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第1章 土井社長　～　神戸国際投資顧問会社の秘密

　「お恥ずかしい話ですが、私も父が言っていたような欲求を感じることが確かにありまして・・・。＜節度をもって＞ということは肝に銘じますので、よろしくお願いします。その際、彼女たちへの謝礼はどうすればよろしいんですか。」

　「彼女たちに謝礼を直接手渡すことは、万が一のとき法律に触れますので、ご奉仕と報酬はリンクさせていません。彼女たちには、事務職の会社員として世間並みの給与を支払っていますが、それとは別に、彼女たちの海外口座に、皆さんの海外資産の管理先から、報酬を振り込んでもらっています。それぞれのご当主で、奉仕をお求めの頻度に違いはあるんですが、８つの家が共同で仕組みを支えていくということで、定額でご了解をいただいてきました。彼女たちは、それぞれに国内給与の３倍程度の報酬を得ていまして、必要な時に自分の国内口座に送金するわけです。１回１００万円までの送金は、銀行から税務署への取引報告が行きませんからね。」　　西島が感心したように大きく頷くのを見ながら、土井は、いたわるように言った。