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羊にご用心!?
第5章 ~甘い永遠~
リリムはアルの膝の上、アルのなすがままに朝食を口にする。
「執事とは……楽しいものですね」
「こんな事する執事なんていないわ」
そう言いながらも、アルの差しだすスコーンを唇で摘み、ようやく味がわかりだした頃。
「…………お嬢様が望まれる限り、ワタシはあなただけの執事ですから」
────望む限り…………
アルが執事である事がリリム次第、そう聞こえなくもない。
父親との約束は一週間でアルを立派な執事にする事だった。
しかし、アルとは気がつけばそれは真逆、犯してはならない一線を越えてしまった。
アルは執事で自分は主人。
リリムが望めば父親はアルを解雇しないと思っているのだろうか。
実際、そうなるのかも知れないが…………