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巡り遭い
第4章 【 Episode_04 】
「よろしくお願いしま…」
全ての言葉を言えないまま、桔梗は椿の近くにいたSPらしきガードマンに両腕をがっちり掴まれ、小部屋に運ばれてしまった。
「…っ、ちょっ…! 何するんですか?」
じたばたと桔梗はもがくが、抜け出せない。
「ちょっと…ね。働く前のテストのようなものだからね。乱暴はきっとしないから、安心しな。」
椿の言葉はとても温かみがあるように思われたが、「きっと」という言葉だけが、
寂しく、淋しく、感じられた。