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眩惑のディナーショー
第10章 伯爵のお仕置き


「っ…あ…やめっ…」

「違うだろう──…お前が俺に乞うのは許しだ…」

冷たく長いグレイの指先が捕らわれた愛音の脚を這い回る。
ゆっくりと膝の裏をなぞり上げ、グレイは愛音の唇から漏れる言葉を誘き出していた。

「さあ…乞え──…」

「──…っ…」

愛音は声が漏れないよう唇をぎゅっと結ぶ。

グレイはその仕草をふっと笑うと指を鳴らした。

「…っ…──」

愛音は目を見開く。

小窓のピンクのカーテンがふわりと浮いて長く伸びる。それは愛音の腰に巻き付くと愛音は淫らな姿に縛り上げられた──

「あ、やだ恥ずかしいっ」

縛り上げられた自分の姿に愛音は顔を真っ赤に染めて叫んだ。

「ふっ…そうだろう──…許しを乞えというのに素直に従わぬお前が悪い…」

グレイは愛音の恥ずかしい姿にククッと笑い口端を上げる。

「言うことができぬならもっと仕置きを与えてやろうか──…」

「……え…」

「お前は放置されることが何よりも苦痛らしいな…」

グレイは顔を上げて怯えた目を向ける愛音の頬を撫でる。

「どうせならもっと派手に飾ってやる──」

グレイはそう言ってニヤリと口を緩めた。

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