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第1章 出会い

僕が彼女に再会したのは大学2回生の夏。
彼女の名前はユカ、僕と同じ高校の一年先輩で、同じ天文部だった。
と言っても、ほとんど接点はなく、再会というよりは出会いだった。

地方都市の高校では、大学進学で地元を離れる人が多い。
僕たちもその例に違わず、東京や大阪、別の地方都市の大学に進学し、地元に残っているものはほとんどいなかった。
そんな僕たちは、夏休みになると地元に帰り、みんなで一緒に遊ぶのをとても楽しみにしていた。

天文部も夏休みに集まるのが代々恒例になっていた。
今年の夏もみんな集まった。
海で泳いだり、ボーリングをしたり、またある日は近くの山に星を見に出かけたり。文字通り力の限り遊んだ。
そんなある日、夕方さあ帰ろうという時、今日はみんなでウチでご飯食べて行かない？とユカが提案した。
もちろんみんな大賛成。買い物をしてユカの家に向かう。
ユカは料理が得意だった。女性陣を指揮してあっという間に何品もの料理を作り、賑やかな夕食が始まった。
どれも美味しかったのを今も覚えている。

結局、夜中まで大騒ぎして、ユカの両親がいないこともあって皆ユカの家に泊まることになった。
泊まると言っても雑魚寝である。
ユカの家は広かった。20名ほどがリビングで雑魚寝することになった。
それでも十分な空間があるほど、ユカの家は広かった。