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『女の悩み相談室』 ケース1
第1章  
私は40代後半の、ごく普通の専業主婦です。
主人は5歳年上で市役所に勤めております。
結婚して20年になります。
私は昔から地味で、目立たず、ごくごく普通に生きてまいりました。
主人と見合い結婚するまで、男性と付き合ったこともありませんでした。
子供は、今年の春から東京の大学に進学した息子が一人おります。
結婚して以来、家族全員大きな病気をすることなく、主人が公務員と言う事もあり、不況にもかかわらず、なんとか親子3人幸せに暮らしてまいりました。
真面目で優しい主人に本当に心から感謝しております。
お恥ずかしい話ですが、夫婦の営みは子供が生まれる前は月に一度くらいはありましたが、生まれてからは年に何度かになり、ここ数年間はほとんどありません。
でも、どこもこんな風ではないかと思い、別に不満らしい不満はありませんでした。
私は、ただ歳相応に、平凡に慎ましく暮らしていければよいと願っておりました。
でも、半年前、事件が起こりました。
うちに教材売りのセールスマンが来たことから話が始まります。
30代くらいの男の人でした。
うちの子共はもう大学に入りましたので、必要ないと、玄関先でお断りしたのですが
「いや、うちの資料ではお宅のお子さんは今、高校3年生になっている。嘘をついてもだめです」
と語気を荒くして迫ってきたのです。
「嘘ではありません。その資料ではうちの子共の名前は、なんとなっておりますか?」
と訊き返しました。
「田中○○です」
と答えました。
「○○君? それは同じ苗字の、以前お隣にいた方の息子さんの名前です。一年前に引っ越されました……」
そう答えました。
事実でしたから。
「奥さん、嘘をついてますね?」
「嘘ではありせん。本当です」
「奥さん、そんな嘘はつかないで、話だけでも聞いてくれませんか?」
「要りません。間に合ってます。お引取り下さい!」
私は断固とした口調で言いました。
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