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「ここにはよく来るんですか?」
第6章 room 04 智恵(前編)

待ち合わせ場所は大阪のとある駅
前回、真由さんと会ったのと同じ場所だ
これからここが俺の出会い系におけるホームグラウンドというべき場所になりそうだ
時計は現在11:43と表示されている。待ち合わせは12時なので、少し早く着いていた

出会い系で実際に女性と会うのは今回で2人目なのだが、初回と変わらない緊張と期待で、否応なしに心拍数が上がっていた
SNSで毎日やり取りをしていたし、何度も通話して、お互いの声もわかっている
更には顔写真も交換したし、所謂『エロ写真』も交換済みだ
智恵はややぽっちゃりした体型で身長は低め、本人曰く150cmくらいらしい。顔は美人というより可愛らしい感じがするタイプで、年齢よりも幼く見える
写真では髪は黒髪で、ポニーテールにしていた。やや色黒なのがコンブレックスだという
人目を気にしながらスマホを操作し、交換したエロ写真を開いてみる
風呂上がりといった雰囲気で、顔は映っていないが、巻いていたバスタオルを床に落とした女性の全裸写真が表示された

「さすがは経験人数50人以上……だな」

脳内で呟く
惜しげもなく送ってきてくれた写真は、全裸の他にもあった。それは、顔写真と、指で広げた秘部の写真だ。写真を撮る際、恥ずかしいと思いながら撮ってくれたのかどうかはわからないが、こういった写真を送ってくれるだけで、『経験値の違い』を感じてしまう
俺が送った写真はというと、自分の顔写真と、勃起させた我が分身どドアップ写真だ
智恵は思いの外喜んでくれて、期待しているとの事だった。だが、決まって最後には「実際に試してみないとね」と言っていた

「タカくん、こんにちは〜」

唐突に呼ばれて、声がした方へ顔を向ける
写真で見て、想像していたよりも背が低くて驚いたが、それ以外は写真で見た通りの女性が笑顔で立っていた
茶系のカッターシャツに白のカーディガン、紺色のスカート、そして肩からポーチを掛けていた

「おぉ、智ちゃん、改めて初めましてやね」
「そうやね、初めまして、よろしくね!」

お互い、既に慣れ親しんだ間柄といった話し方だが、実際に会うのは今日が初めて。何とも奇妙な感覚だが、決して嫌な違和感ではない
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