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第17章 夏美の春

冬美が三上との付き合いを始めた頃…

アキは樹との関係が良好で社会に出た後2人で結婚前提の同棲を始めた…

その為夏美が住むには広すぎる事からそれに合わせて引っ越しをして残り一年院での勉学に励んでいた…

博士号まで行く事も考えたが今共同研究して居る企業からの誘いもあり教授からも応援して貰っている事からそこに就職しようと思って両親に相談したら何故か大喜びされてしまった…

アキの件は彼氏である樹が挨拶に来て説得されて今では早く結婚して孫を見せろと騒いでいる…

結婚せずに同棲になったのは樹とアキが共働きになってしまう為でそれを両者が嫌だと言って数年で樹1人で大丈夫になる事もありそこまで待つと言う話しになったにも関わらず孫と騒いでいる…

望の事からは樹によって払拭され今では会えば樹の事しか話さない…ケンカもするがいつも樹が負けて実家や夏美の部屋に来て文句を言うアキを迎えに来て連れて帰っている…

夏美は変わらず望がまだ頭の隅に居て恋愛をしようと思って居ない…今は誘ってくれた企業との研究に没頭したい…とは言え難しい部分はチームの主要メンバーである博士号に進んでいる先輩達で夏美達はサポート…

そして今日も教授から企業に提出する書類を急ぎでと言うので夏美が自ら買って出て届ける途中だった…

受付の綺麗な人に…

夏美「〇〇大学の教授からこちらの研究チームの瀬尾さんにお届け物を渡しに伺ったんですが…」

そう言うと受付の人は夏美を少し見てお待ち下さいと言って内線を掛けて確認している…

受付「…あちらで少々お待ち下さい…瀬尾がすぐに参りますので…」

…なんか私値踏みされてる？…まぁ良いか…

そう思ってソファーに姿勢を正して太腿に書類を置いて数分待つと…

瀬尾「お待たせしました…！？…」

夏美「！…あっ…瀬尾さんですか？緊急だと言われてこちらを預かって来ました…確認して頂けますか？」

立ち上がりそう言って渡す目の前の男を見て…

…イケメン…ああ…この人に私が会うからさっき…

出入りする男性社員を見ても多分この目の前の人が一番カッコいい…

瀬尾「…確かに…ありがとう！君…名前は？」

夏美「栗山夏美です…」

瀬尾「…そう…分かった…教授にお礼を…後無理聞いて貰って助かった…」

夏美「いえ…では失礼します…」