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My Godness~俺の女神~
第11章 喪失、そして再生 ♣ここではないどこかへ♣
老人には申し訳なかったけれど、別に漁師の仕事に魅力や興味を憶えたわけではなかった。
老人はしばらく悠理をじいっと見つめ、それから頷いた。
「無理にはとは言わんが、この町の漁家も今は、若い者が次々と都会に出てしまって、人手不足でな。お前のような若い男なぞ、皆、町を出たっきりで、ついぞ帰ってこん。まあ、バイト代くらいしか出せないが、手伝ってくれるのなら、宿代はただにしてやっても良いぞ」