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それぞれの後編
第1章 身代わり妹〜第一章〜【宝物】
「美姫ちゃん! 美姫ちゃん!」
歩いてきた母に凛がぶつかり、母は凛をギューギューと抱きしめた。
姉の名前を…呼びながら……。
「お母さん! その子はお姉ちゃんじゃない!」
「美姫ちゃんだ! 美姫ちゃんの生まれ変わりだ!」
私の言葉なんて母には届かない。
「お願いよ、美優。美姫ちゃんと暮らさせて! 美姫ちゃんを私に頂戴!」
─────頂戴?
……凛はものじゃない。
そんな簡単な事すら母にはわからない。
「お母さん…凛をお姉ちゃんの身代わりにしないで……お姉ちゃんは…もう死んだのよ?」
母を押し退け、凛を抱き寄せる。
「縁起でもない事言うなぁっ‼︎ 」
母の目がカッと見開き立ち上がったのが見えた。同時に私の頬に鋭い痛みが走る。
「…っ……この子はお姉ちゃんじゃない。秋村 凛……私と凌太の娘だよ‼︎ 」
母に叩かれた頬を押さえ、涙が浮かぶ目で母を睨んだ。
歩いてきた母に凛がぶつかり、母は凛をギューギューと抱きしめた。
姉の名前を…呼びながら……。
「お母さん! その子はお姉ちゃんじゃない!」
「美姫ちゃんだ! 美姫ちゃんの生まれ変わりだ!」
私の言葉なんて母には届かない。
「お願いよ、美優。美姫ちゃんと暮らさせて! 美姫ちゃんを私に頂戴!」
─────頂戴?
……凛はものじゃない。
そんな簡単な事すら母にはわからない。
「お母さん…凛をお姉ちゃんの身代わりにしないで……お姉ちゃんは…もう死んだのよ?」
母を押し退け、凛を抱き寄せる。
「縁起でもない事言うなぁっ‼︎ 」
母の目がカッと見開き立ち上がったのが見えた。同時に私の頬に鋭い痛みが走る。
「…っ……この子はお姉ちゃんじゃない。秋村 凛……私と凌太の娘だよ‼︎ 」
母に叩かれた頬を押さえ、涙が浮かぶ目で母を睨んだ。