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それぞれの後編
第13章 サディスティック・マリッジ〜第八章・冬〜【これからもずっと】
「芽衣ーっ、慰めてぇ」

佐藤の悲痛な声に女達が振り返ると、シューティングゲーム対決を終えたらしい佐藤・琉・飯村がこちらへ戻って来た。


慌てて拳を納める伊藤・神谷・荒木。

ニッコリと笑顔を作り、男達へと駆け寄って行く。


シューティングゲーム対決は、琉が3勝、飯村が2勝、佐藤は惨敗で収束した。

「んっ」

琉からゲームの景品を渡される愛里咲。ビニール袋の中を覗き込み、嬉しそうに笑った。


「メロンパンっ‼︎ 」

ビニール袋を剥き、景品にかぶり付く愛里咲。

「……クッションだからな」

呆れたような琉の声より前に、その歯触りで気付いた気まずそうな愛里咲の真っ赤な顔。

2人の様子に、他のメンバーは腹を抱えて笑い転げた。


「……バーカ」

「琉ちゃんが言うの遅いから!」

涙目の愛里咲の頭に、琉の手が置かれポンポンと宥めるように叩かれる。


「佐藤さんほど大差なかったのに、1位にしか景品くれないなんてケチだと思いませんか⁉︎ 」

憤る飯村に、

「摩美が景品になってあげる」

摩美が抱きついた。


「─────はっ⁉︎ 」

飯村を含む全員が、摩美を凝視する。


「飯村、摩美と付き合おう!」

ポカンとする飯村の腕に、自分の腕を絡め歩き出す摩美。

その切り替えの速さに、全員の口から驚きの声が上がっていた。

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