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第1章 身代わり妹〜第一章〜【宝物】

私、秋村 美優 (あきむら みゆ)、28歳。

今は、専業主婦で3人の子供の母親。
結婚前は、今の旦那様の凌太の実家…秋村医院で医療事務をしてた。

性格はネガティブ！ でも、ポジティブな凌太と結婚して、昔よりは改善したかな。
冷めてるとか何でもすぐに諦めるとか、昔はよく言われてた。今は多少、粘っこさがついたかな…？

3人の子供を産んだけど、まだそこそこスタイルは保てている方だと思う。顔も…多分普通。


私には5歳年上の姉が1人居た。

瀧川 美姫(たきがわ みき)
難病を患い、29年間という短い生涯のほとんどを病院で過ごした。

母である瀧川 早苗(たきがわ さなえ)は、姉を溺愛していて、29年間姉の病室に付き添いをしていた。

母は、姉を生かすために私を産んだのだという。
実際、姉は私の健康な身体を妬んでいたし、母も常に私と姉の身体を入れ替えてあげたいと言っていた。

姉のものは姉のものなのに、私のものまでが姉のもの。
私の身体…臓器でさえもお姉ちゃんのものなのだと母は言う。

だから─────
お姉ちゃんは、当然のように私から……大好きな彼を奪ったんだ。