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仕舞われる女
第1章 本編
意識を保ったまま指先一つ動かせないストレスはレイカの想像を絶する恐怖となった。気が触れた方がきっと楽になるが、そうなる事すら許されない。

手を動かしたい。自分の身体に触れたい。まばたきをしたい。唇を舐めたい。髪の毛はどうなってる?耳は聞こえてるの?息の吸い方は?吐き方は?

「取り出される」ことを求め、次に使われる日をひたすらに願い乞う日々が永遠に続く。

どれくらい前だったろうか。取り出された瞬間に土下座をして男たちに許しを乞う女の姿を思い出す。

靴を舐め、命令された芸を必死に披露していた。動物の真似をさせられていてとても無様だった。

男たちに気に入られようと心から媚び、楽しませ、絶望した表情を浮かべながら柱の中に仕舞われる女。

あの女の人はどれくらいの期間、若さを保ったまま仕舞われているのだろう。他の柱の女性たちは?捕らわれた女性が増えたらさらに頻度が下がるの?

次に取り出されたら、あの男たちに気に入られたい。
レイカは自分でも気づかないうちに思考が書き換えられていく。

柱から出した状態で飼って欲しい。
次に取り出されたら、また柱に仕舞われるストレスにきっと耐えられない。

あの背が高い男は足を舐めさせたがった。
あの太った男は尻の穴を舐めさせようとした。
その隣の男は唾液を無理やり飲ませようと。
あっちに座っている男は私に猿の真似を命じた。
頬にイボのある男は確か・・・

狂いたくても狂えない地獄。
次に柱から出された時、男たちの欲求を一つひとつ満たして気に入ってもらうしかない。

その時、近づいてきた男がレイカの柱に手を伸ばした。
頬にイボのある男だった。
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