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dear大切な人~クリスマスの奇跡~
第9章 狂おしい程キミが好き
ホームから改札に向かう。
足が早くなる。
会いたい 会いたい 会いたい。
そして、俺はすぐに彼女を見つけて、駆け寄った。
ちょっと俯いた顔が少し持ち上がる。
俺に気づいたのか、笑顔になった。
「俊介おかえ..きゃあ!」
がばっと抱きつくと、百合ちゃんが腕の中で暴れ出した。
「ちょっちょっと!公衆の面前!」
ぐいぐいおされ、仕方なく身体を離した。
「百合ちゃん..今日もかわええなぁ..」
すんすんと百合ちゃんの匂いを嗅ぐと、バシンと頭をたたかれた。
「ばか!」
ニヤニヤしながら俺は、さきさき歩き出した彼女の小さな手をとった。
パッと上げた顔が少し赤い。
(ほんまかわええ..)
全部独り占めしたくて、俺だけを見て欲しい。
いつもそんな衝動にかられる。
俺の彼女は正直可愛い。
というかめちゃめちゃ可愛い。
遠距離じゃなかったら、すぐに同棲でもしてずっと抱きしめていたい。
..そんなことを言えば、
「現実を見なさい。」
と呆れた顔をしてまた頭を叩かれるんだけど。
それはただの照れ隠しだと思っておく。

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