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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第5章 突然の別離

医師が覆い被せるように言った。
「あのときはまだ心ノ臓が弱っているだけで、死んではおらなんだ。だが、今は心ノ臓が完全に止まっておる。助けてやりたいのは山々じゃが、どうしてやりようもない」
死んではおらなんだー、その部分だけがやけに重々しく聞こえた。義母は惚(ほう)けたように眼を見開いていたかと思うと、物言わぬハソンに取り付いて号泣した。
その後ろで雪鈴は老医師から幾つか質問され、ハソンが急に発作を起こし、本人の言う通り常備薬を飲ませたことも話した。
「あのときはまだ心ノ臓が弱っているだけで、死んではおらなんだ。だが、今は心ノ臓が完全に止まっておる。助けてやりたいのは山々じゃが、どうしてやりようもない」
死んではおらなんだー、その部分だけがやけに重々しく聞こえた。義母は惚(ほう)けたように眼を見開いていたかと思うと、物言わぬハソンに取り付いて号泣した。
その後ろで雪鈴は老医師から幾つか質問され、ハソンが急に発作を起こし、本人の言う通り常備薬を飲ませたことも話した。

