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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第18章 洞窟に咲く桜

村長は淡々と続ける。
「大蛇と記載されていますが、常識的に考えて、大の大人数人でも太刀打ちできない大蛇など存在するはずがありません。その大蛇を鎮めるための儀式といえば、恐らくは人柱を立てたのでしょう。大蛇というのは龍江の河の神、即ち龍神であると考えられます。人柱は残酷なものではありますが、当時からこれは公に認められ許されたものでした。こたび、私がやむを得ず、よそ者の令嬢を攫って河の神に捧げようとしたことも七十年前の儀式と同じです。すべては村長として村と村人の暮らしを守るため、苦渋の決断でした。それでも、私は罪に問われるというのでしょうか」
「大蛇と記載されていますが、常識的に考えて、大の大人数人でも太刀打ちできない大蛇など存在するはずがありません。その大蛇を鎮めるための儀式といえば、恐らくは人柱を立てたのでしょう。大蛇というのは龍江の河の神、即ち龍神であると考えられます。人柱は残酷なものではありますが、当時からこれは公に認められ許されたものでした。こたび、私がやむを得ず、よそ者の令嬢を攫って河の神に捧げようとしたことも七十年前の儀式と同じです。すべては村長として村と村人の暮らしを守るため、苦渋の決断でした。それでも、私は罪に問われるというのでしょうか」

