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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第20章 転機
コンが雪鈴を見つめて言った。
「和嬪と引き裂かれた当時、殿下の暮らしぶりはかなり荒れていたようだ。ろくに眠らず酒に溺れられていたある日、もう我慢の限界が来て宮殿を飛び出した。二人が記念すべき再会を果たした夜、御寺で風燈祭が行われていた。和嬪が王子を無事出産した日、殿下が風燈を飛ばしたのは、恐らく再会の夜のことを思い出されたからもあるんだろう。まあ、その辺りは、あくまでも俺の推測にすぎないが」