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第20章 転機

　また沈黙が流れる。今度はコンが沈黙を破った。



「殿下、医術は日々、進歩しております。内医院の医官に命じれば、最先端の治療も受けられましょう。どうか希望を失われず、御子のご誕生を諦めないで下さい」



　王が淋しげな顔で首を振った。



「滋養強壮、回春の妙薬、果ては媚薬までありとあらゆる薬は試した。鍼治療も受けた。だがな、文陽君よ、子種がないのだけは、どうしようもない。医官長も現代の医学をもってしても、施すすべはないとはっきりと言った」