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第5章 突然の別離

　変に期待されても困る。雪鈴は言った。



「可能性はほぼ無いと思います」



　義母の眼が据わったと感じたのは、あながち間違いではなかったとこの直後、雪鈴は知ることになる。



「さようか」



　義母が義父に目配せした。今度は義父がウォッホーンと盛大な咳払いをする。



「う、うむ。そうか、儂らとしてはだな、そなたがハソンの子を身籠もっている可能性があれば、それに賭けるつもりであったのだが、真に残念だ」