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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第21章 海の妖精
 コンが雪鈴の言葉を繰り返した。



「知のある者は、己れの無知を知る者なりー」



 彼の瞳に、雪鈴の温かな笑みが一杯に映り込んだ。また、あの花がひらくような微笑だ。優しさという光に溢れた神々しいまでの笑み。



 状況が状況だというのに、彼は雪鈴の笑顔に魂を抜かれたように見蕩れていた。
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