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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第21章 海の妖精

小さく息を吐き、コンは断じた。
「だが、雪鈴のお陰で眼が覚めた。俺は世子になる。かねてから、民のための国を作るのが俺の夢だった。両班も奴婢もない、皆が笑って暮らせる国にしたいと願ってきた。誰に話しても、現実的ではない夢のような理想だと嘲笑われたし、この国から身分制度をなくすだなんて、至高の存在とされる国王に連なる王族の考えることじゃないと敵視されるのがオチだ。そんな俺の夢を以前、そなたは素敵だと理解を示してくれたな。雪鈴、俺は俺の夢見た国を作る努力をしてみるよ」
「だが、雪鈴のお陰で眼が覚めた。俺は世子になる。かねてから、民のための国を作るのが俺の夢だった。両班も奴婢もない、皆が笑って暮らせる国にしたいと願ってきた。誰に話しても、現実的ではない夢のような理想だと嘲笑われたし、この国から身分制度をなくすだなんて、至高の存在とされる国王に連なる王族の考えることじゃないと敵視されるのがオチだ。そんな俺の夢を以前、そなたは素敵だと理解を示してくれたな。雪鈴、俺は俺の夢見た国を作る努力をしてみるよ」

