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第5章 突然の別離

「ハソンの病を秘密していたことを黙っている代わりに、そなたを実家に戻せというのだな」



　義父は腕組みをしている、しきりに考え込んでいるようだ。一方、義母は射殺しそうな烈しい眼で雪鈴を見ていた。もし視線だけで殺せるなら、雪鈴はこの瞬間、義母に殺されていたに相違ない。




　雪鈴は一縷の期待を込めて義父を見つめた。が、義父が口を開く前、義母が薄い唇を笑みの形に引き上げた。