この作品は18歳未満閲覧禁止です
後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第5章 突然の別離
それでも、数えても片手だけで足りしてしまう良人との数日間は、雪鈴にはあまりにも短すぎた。ハソンは義母にきつく当たられ、泣いている雪鈴を慰めようと、この雪兎を模した文鎮をくれた。
その他には、何があっただろう? 彼との想い出は他に何がー。雪鈴は眼を瞑り、懸命に記憶の糸を手繰り寄せようとした。
優しい笑顔が似合う男だというのが最も強い印象だ。そこでハソンの笑顔を思い出そうとして、雪鈴は愕然とした。