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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第5章 突然の別離
 アジョンは涙を浮かべていた。



「この御膳の中には毒が入っています」


「ーっ」



 流石に雪鈴も言葉を失った。そも毒を仕込むように命じたのが誰かは判る。


 アジョンは涙を零しながら言った。



「私が若奥さまの御許にこれを運ぼうとしていると、大奥さまが厨房にお越しになって」



 毒を入れろと迫ったのだろう。気の毒に、アジョンの顔は血の気がなく、震えているのは寒さだけではないだろう。
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