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第5章 突然の別離

　そこでトックムに頼んだ。



「スングムを呼んでくれるかしら」



　スングムは孫家の女中頭にして雪鈴の乳母である。当然、輿入れにも付き従って崔家に来たのだが、義母に追い返されてしまったのだ。



　トックムは頷き、洗濯は放り出して母屋に走っていった。ほどなくトックムを従えたスングムがやってきた。



　スングムは三人の我が子より雪鈴を我が子のように愛おしんでくれた優しい乳母だ。