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第30章 揀擇

　国王という地位を差し引いても、コンは十分に魅力的な男性である。彼女が凜々しいコンをいまだ忘れられず、ここにいるとしても不思議はない。





　彼女ほどの美貌と才知に恵まれて、更には飛ぶ鳥落とす勢いのキム氏の出自があれば、最終選考まで残るのは当然だ。いや、コンにフラれたからこそ、彼女は自分自身の力で彼の伴侶という立場を手に入れると決意したのだろう。