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第31章 早春の海辺

　二日後は二月最初の日であった。この日、先王陽祖の書き付けがついに公表された。




ー承恩尚宮ソン氏の腹の子は紛れもなく世子文陽君の胤である。




　この遺言は臣下一同に激震を走らせたのは言うまでもない。それは後宮でも同様で、噂好きの若い女官ばかりか、普段は騒がしいと咎めるベテラン尚宮たちまでもが寄ると触ると、この話題で持ちきりになった。