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第35章 出逢い～黄金の少女（おとめ）～

　なのに、賛の心に灯った恋は、いっかな弱まりも消えもしなかった。むしろ、刻と共に想いは雪のように降り積もるばかりで、彼はその重さに呼吸(いき)さえできないほど胸が苦しい。




　ここ数日は、完食していた三度の食事もろくに箸を付けられず、ホン内官は何かの病かと内医院から医官を引っ張ってきた。が、どこにも悪いところがあるはずもない。