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第36章 再会

　結局、賛は十日めに漸く床の上に起き上がれるようになり、十数日めから普段通りの生活が送れるようになった。その日の朝、これまでのようにホン内官の介添えで世子の正装に身を包み、居室の文机に向かって言った。



「そなたにも心配をかけた」



　その言葉だけで、涙もろいホン内官は泣き出した。賛は呆れて、袖から手巾を出してやると、ホン内官は盛大に洟をかんでいる。