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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第37章 秋桜(コスモス)の夢

妓生はまた笑った。
「廓に来て女と話がしたいって? 茶を飲むしか能がない爺ィじゃあるまいし、そんな嘘八百であたしを騙せるとでも? これでも苦界で十五年生き抜いてきた華月(ファオル)姐さんだよ。見くびって貰っちゃ困る」
賛は弱り果てた。廓には大概、やり手と呼ばれる遊女たちの監督役がいる。やり手も元は現役の妓生だった者であることが多い。妓生は金で親に売られたか、自ら金を得るために志願したかーその事情は様々だ。
「廓に来て女と話がしたいって? 茶を飲むしか能がない爺ィじゃあるまいし、そんな嘘八百であたしを騙せるとでも? これでも苦界で十五年生き抜いてきた華月(ファオル)姐さんだよ。見くびって貰っちゃ困る」
賛は弱り果てた。廓には大概、やり手と呼ばれる遊女たちの監督役がいる。やり手も元は現役の妓生だった者であることが多い。妓生は金で親に売られたか、自ら金を得るために志願したかーその事情は様々だ。

