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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第37章 秋桜(コスモス)の夢

いつしか暮れなずんでいた空は、すっかり夜の色に染められている。空が闇に覆われるこの時刻、色町のそこここの提灯に灯りが灯り、色鮮やかな提灯が投げかける光が、すべてのものを幻想的に美しく浮かび上がらせる。
色町で咲く恋も、涙も、すべては嘘、夢まぼろし。遊廓で見た夢は一夜限り、けして翌朝まで引きずってはならない。語られるほど、ここは虚飾と偽りに満ちた世界だ。普段、賛が暮らす世界とは異次元なのだ。
色町で咲く恋も、涙も、すべては嘘、夢まぼろし。遊廓で見た夢は一夜限り、けして翌朝まで引きずってはならない。語られるほど、ここは虚飾と偽りに満ちた世界だ。普段、賛が暮らす世界とは異次元なのだ。

