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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第39章 葛藤

女性の姿をしているからには、女性式の拝礼が適切だろうと思い、両手を組んで眼の高さに持ち上げ、座って一礼する。また立ち上がり、深々と頭を垂れた。この国の王妃に対しての敬意を示す最高礼である。
桂花は馬尚宮の言いつけで、顔の下半分を紗(うすぎぬ)で覆っていた。はんなりとしたピンクに染まった美しい布だ。その布(マスク)のお陰で、外套を取っても、なお桂花の面体は、はきとは判らない。用心には用心をということだろう。
桂花は馬尚宮の言いつけで、顔の下半分を紗(うすぎぬ)で覆っていた。はんなりとしたピンクに染まった美しい布だ。その布(マスク)のお陰で、外套を取っても、なお桂花の面体は、はきとは判らない。用心には用心をということだろう。

