この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第39章 葛藤

桂花はうつむきがちに言った。
「畏れ多いことでございます」
王妃の声がいっそう優しくなった。
「私は何もあなたを咎めているわけではないのよ。あなたが女の子のなりをするに至った事情も私は知っています。本当によく似合っていたものね。あなたが本当は男の子だと判るまで、私は清明さまにお願いして、私の手許で育てさせて頂けないものかと本気で考えかけたくらい。行儀見習いのためにとか何とか、適当な理由をつけて、あなたを後宮へ攫ってゆけないものかと思ったのよ」
「畏れ多いことでございます」
王妃の声がいっそう優しくなった。
「私は何もあなたを咎めているわけではないのよ。あなたが女の子のなりをするに至った事情も私は知っています。本当によく似合っていたものね。あなたが本当は男の子だと判るまで、私は清明さまにお願いして、私の手許で育てさせて頂けないものかと本気で考えかけたくらい。行儀見習いのためにとか何とか、適当な理由をつけて、あなたを後宮へ攫ってゆけないものかと思ったのよ」

