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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第39章 葛藤
王妃は軽く眼を瞑り、言い切った。
「あなたと世子には別れて貰います」
御前を去る間際、桂花が見た王妃の面には、何の感情も浮かんではいなかった。時には少女のようなあどけなさを発揮し、時にはまた相手を震え上がらせる容赦無さを見せる女性。一体、どれが真の王妃の顔なのだろう。
どれもが本当の彼女かもしれない。流石に一国の王妃の座に座るひとだけはある女傑だ。桂花のような若造が束になっても敵わない相手だろう。