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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第40章 花、薫る夜
「申し訳ありません。食欲がまるで無くて」



 賛が心配そうに桂花を見た。



「それはいけない。果物なら少しはいけるかな」



 青磁の大皿に見た目も美しい紫の葡萄が房ごと盛られていた。賛は葡萄の実を一つ二つもぎ、器用な手つきで皮を剥いて桂花に差し出した。
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