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第41章 それぞれの想い

　いや、本当のところ、賛は気付いていたのかもしれない。卑怯な自分は桂花の美しい顔を曇らせている真の理由を知っていて、知らん顔をしていたのだろう。



　その朝、賛はいつものようにまずは大殿に父を訪ねた。既に新しい年を迎え、桂花を妻に迎えてよ月が経過している。



　王は不在で、中宮殿に行っているという。



　賛は昨日の御前会議を思い出し、無意識の中に顔をしかめていた。